《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜

別に爽介の希望の場所に行くのが
イヤなわけじゃないけど。


こんなふうに爽介が言ってくる
のって、けっこう珍しいから。


舌肥えてるくせに、自分の食事
にはてんで無頓着で。

『何食べる?』って聞いても、
いっつも『なんでもいいー』
としか言わないくせに……。



「かまわないけど……どこ行く
のよ?」


どっか変なとこ連れてく気じゃ
ないでしょーね?


そんな疑いの目でジトッと爽介を
見上げたんだけど、爽介はシレッ
とした口調で、


「ホテル」


「えっ!?」



それはちょっと早いでしょっ!!?


――って、イヤイヤ、違う。


『ご飯食べよ』って言ってたのは
爽介だもん、それはない。


たぶん、『フツーの』ホテルだ。


ったく……あたしが暴走して
どーすんのよ



あたしは狼狽したのを見抜かれ
ないように慌てて表情を取り
繕って、


「ホテルって、どこの?」


「どこだったっけな〜。

ありゃ、目白かな。

まあ道は走ってればわかる」