《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜

言いながら爽介はバイクの方に
戻って、予備のメットを取り出す
と、それをあたしにホイッと
手渡した。


「どっか行きたいとこあるか?」



――お店の定休日以外は、目下
こうやって仕事終わりに一緒に
過ごすのが、あたし達のデート
みたいなもの。


爽介はたまにタクシーも使うけど
だいたいはバイクで通勤してる。

だから自然、2人乗りしてどこか
に出かけるってゆーのが、イチ
バン多いコースになってた。



「んー……」


ご飯、だよね。


ちょっと考えてみたけど、すぐに
思いつくとこがないな。


てゆーかぶっちゃけ、爽介と
いられれば別にどこでもよかった
り……。

(そんなカワイイこと、死んでも
口に出しては言わないけどね!)


と。


あたしが考えあぐねてるのを
見てとった爽介が、『じゃあさ』
と口を挟んできた。


「オレの行きたいとこ行って
いーか?」


「え?」


あたしはちょっとビックリして
爽介を見上げる。