《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜

     ☆☆☆☆☆



タクシーの車内で携帯の振動に
気づいたあたしは、急いで応答
して通話口を耳にあてる。


『お。よーやく出たかよ』


聞き慣れたいつもの声。

でも、ちょっとだけむくれてるっ
ぽい。


「ゴメン爽介。

何回も電話くれてた?」


矢崎さんと話してるうちにすっ
かり気が高ぶっちゃって、爽介
からの連絡を待ってたこと、一瞬
忘れちゃってた


『これが3回目。

どーした、なんかあったか?』


「――うん、ちょっと偶然知り
合いと会って」


勢いとはいえ、誰にも言わないっ
て約束しちゃったし、あたしは
それだけを話す。


まぁ、あんな感じ悪い話、あえて
言い触らそうとも思わないけど。


爽介は特に不審がる様子もなく
『そっか』と呟くと、


『業者ンとこ、今出たばっか
なんだ。

こっちもすっかり遅くなっち
まった』



――そーよっ、矢崎さんのこと
なんか考えてる場合じゃない。


爽介がコンクールに向けて動き
出したんだ、こっちの方が何倍も
重要じゃない!