『あなた』へ

実習の一貫で利用者の家を訪問する機会があった。



私が訪問した人(仮に高橋さん)は身体が成長しない病気で慎重が3歳の子供くらいしかなかった。



彼女は立っては歩けなかった。



高橋さんは家の中では手の力を使って移動できるが外では車椅子が必需品だった。



それでもヘルパーの力を借りてアパートに一人暮らししていた。



普通のアパートだから部屋のあちこちに高橋さんの為に工夫がしてあった。



食器、炊飯器は床に置き、お風呂場の段差をなくす板、トイレは改装して便器の高さと同じ高さに板が張ってあり一人でも生活してある。



高橋さんにいろいろな話を聞いた。



今まで実家にいたんだけど家族に迷惑かけたくなくて一人暮らしを始めようと思ったこと、最初は不安がたくさんあったこと、今は充実した毎日が送れていること。



親に世話になっている人が多い中一人暮らしをしようと思ったこと、それこそが彼等彼女等の自立なんだと私は思った。



無料でヘルパーを受けられる時間は障害の重さによって決められている。



彼女は一日2時間だという。



それ以外は自分の力で生活していかなければならない。



『私は今とても幸せよ』



そう言って微笑んだ彼女の顔が忘れられない。