凜くんが、わたしのくちびるを舐める。

すいかのあまい汁がなくなるまで、何度も何度も。

きもちわるいなあ。

それでも彼の好きなようにさせておくのは、わたしが凜くんに、ライオンに食べられたくないからだ。

重い太陽が落ちていく。

銅色の空。

日に焼かれた青畳のにおい。

ああ、今日もライオンに喰らわれずに一日を終えることができた。






fin.