わたしと凜くんはお母さんのおなかの中にいるときからずっと一緒だった。

幻想のライオンを、怖い怖いと泣いていたとき、守ってくれたのは彼だった。

いつから幻想のライオンを恐れなくなったのか。

いつから凜くんがライオンとなってしまったのか。

わたしの記憶には、その境界線がまったく残っていなかった。