【ND第3回】夏恋華~ナツレンゲ~


「やめてほしいって顔だね」

凜くんが言う。

わたしがうなずく。

すると、彼はわたしのからだをゆっくりと畳のうえに押し倒した。

持っていたすいかから、しずくがゆびを伝い、腕をも伝って流れていく。

彼はわたしからすいかを取り上げると、そのしずくを舌で追った。

「すいかが好きなら、食べればいいじゃない」

「俺が好きなのは、眠だよ」