「何それ…
単なるひがみ!?」





飛鳥はいてもたってもいられない様子で、近くにあった机を蹴った。





「…………校長。
もし私たちが出場したら―――
川崎第二のヤンキー達に、何されるんですか」





実波が低い声でそう言った。





「……栄華の校舎全体に、スプレーで落書きするって言っていた…」





…………落書き…。





「…はっ……。
何落書きくらいでビビってんだよ。
んなことしたらどうせ逮捕処分になんだろ?
だったら落書きさせときゃいーじゃねーかよ。
…俺らにはな、時間がねえんだよ。
もうすぐなんだよ。
……甲子園と、コンクール」





翼が真剣に校長を見て言った。





普段ふざけてる翼がそんなこと言うなんて…相当甲子園出てぇんだな…。