「それにしても、アコギの腕上がったな」
亮太は、あたしに感心しながら話す。
「でしょ?最近、音夜と演奏勝負してるの」
この間の音夜との演奏勝負にハマってしまった。だけど、悔しい事に、あたしより上手い。
それが、悔しくて勝負を挑んだ結果、上達した。音夜のお陰だから感謝しないと。
「へー。楽しそうだな。俺も音夜の演奏、久しぶりに聞きたいな」
小学校からの付き合いの亮太は、音夜と友達。昔は、よく2人が演奏をしてるのを良く聞いてた。
「そうだ!今から家に来ない?」
「えっ?!」
何故か、亮太は目をパチパチさせて驚いた表情をする。
「どうしたの?驚いて。最近、家に来てないでしょ?久しぶりに遊びに来てよ。今日、音夜も居るし」
昔から、亮太とはよく互いの家を行き来きしていたけど、最近忙しくて、なかなかそんな暇がなかった。それに、今日は練習が早く終わったから、このまま帰るのはもったいない。
「……あ、ああ。そうだな!じゃあ、久しぶりにお邪魔させてもらおうかな」
亮太は、少し戸惑った表情だったけど、すぐに笑顔になった。
「じゃあ、決まりね」
3人で勝負するの楽しみだな~。
あたしと亮太は、あたしの家に向かった。