♪~♪~ジャン!


曲を弾き終わり、格好良くポーズを決める。


「今のいい感じだったわね!」


思っていた以上に、完成度が高かったから、あたしは興奮しながら浩ちゃん達に聞く。


みんなも「良かった」と、満足な表情で答えてくれた。


ライブまで後2日。あたし達は、浩ちゃんの家でライブの練習をしていて、ラストスパートをかけていた。


「今日の唄ちゃんの歌声、凄く良かったよ!」


佳奈が、少し興奮気味で話しかけてくれた。


「そうだね。声の高低をつけるのが、凄く上達してた」


浩ちゃんの言葉の後に、亮太もうん、うんと納得した表情で頷いてくれる。


「本当?良かった~!」


皆があたしを褒めてくれたから、凄く嬉しい。


家で、アコギと歌の練習を必死に頑張って良かった~!


「じゃあ、今日の練習はこれで終わり。みんなお疲れ」


「「「お疲れ」」」


あたし達は、自分たちの楽器を片付ける。軽く防音室の部屋を掃除して、ギターケースを背中に背負う。


「帰るか」


「うん。じゃあ、また明日!」


あたし達は、佳奈たちに手を振り、浩ちゃんの家を出た。