「おいしい。さすが、新作のタマゴレタスバーガー!日本一よ!」

午前のライブの練習が終わり、あたし達はファーストフード店に来ていた。

「最近、お前テンション高くないか?」
「確かに。最近の高橋は、テンションが高いね」
「そうだね。無理にはしゃいでるみたいだね」

皆が、あたしの態度に疑問をもっていた。

「普通よ。おいしい物を食べたら誰だってテンションが上がるでしょ?」

皆の言っていることは、当たってる。無理して、元気な振りをしている。

あれから2日。それ以来、橘 奏とは連絡をとっていない。あの後、ネガディブ思考に走りまくり、疲れてい
る。

だけど、ライブの練習をしないといけない。なによりも、皆に迷惑を掛けたくない。

今は、プライベートと分けないといけない。

「お前……なんかあったのか?」
「そう言えば…今日の歌とアコギは、いつもより張りがなかった」
「休憩の時、上の空だったような…」

皆さん、よく見てらっしゃいますね……。隠しきれなかったか…。

「そ、そんな事ないわよ!実は、夜更かしをしてお笑いのDVDを見てるのよ!それで、寝不足なのよ!」

確かに、お笑いのDVDは見てるけど夜更かしはしてない。

「「「あやしい~」」」


みんなが、あたしに疑いの眼差しで見てきた。