君に幸せの唄を奏でよう。



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どうしよ…どうしよ…!


あたしの隣には橘 奏が座っていて、橘 奏のお母さんは、あたしのためにお茶を入れてくれてる。


「シュークリームありがとね。よかったらどうぞ」


橘 奏のお母さんは、茶菓子を出しながら言う。


「いえ、お構いなく…」


って、なにちゃっかりお茶頂いているのよ、あたし…!


ちゃんと、お詫びしなくちゃ…!


「あの…あた「もう十分よ」


……仕方ないわよね。あたしのせいで、橘 奏が危ない目にあったんだから、怒ってて当然よね…。


「もう十分よ。貴方の気持ちが伝わってるから」


「え…?」


予想外の答えにあたしは、ビックリしてしまった。


「今回は、誰も悪くないわ。貴方も危ない目にあった。でも、貴方も奏も無事だった」


橘 奏のお母さんは、優しい表情をしていた。


「お前は悪くない。俺はもう大丈夫だ」


橘 奏は、あたしに優しく微笑みかける。


バカだな…あたし…。


お詫びしに来たのに、逆に慰めてもらっちゃって…。


「…ありがとうございます」


あたしは、感謝しきれなかった。


「あっ。そう言えば、さっき聞きそびれちゃったんだけど、貴方たちは付き合っているの?」


「付き合ってない!」


「付き合っていませんっ!」


あたし達は、声をハモらせながら否定した。


「そうなの?付き合ってるから、てっきり家に来たのかと思ったわ」


「違う。ただの知り合いだ」


橘 奏は、否定した。


「そうなの…。残念だわ」


残念ってなんですかっ?!お母さんっ!


「じゃあ、私は部屋に戻るから。ごゆっくり」


橘 奏のお母さんは、そう言い、リビングを出ていった。


へっ?!このタイミングで戻るんですか?!


リビングには、あたしと橘 奏が取り残された。