でも………俺も
やりすぎたよな…。
冷静になって考えて
美佳の家に行こうと思い
立ち上がった瞬間……。
ガチャッ!
誰かが屋上に入ってきた。
「……ね。」
「……か……じゃ………。」
「………も。…っか。」
聞き覚えのある声だった。
そっと裏に回り込んで
誰か確認した。
それが……間違いだった。
「あーっ!早く冬奈と
普通に付き合いたあい。」
え……?
「おいおい……。
そんな事ゆーなよ。
遊夏だって美佳の事
大事にしてんだろ?」
「どっこが?!今日なんか
突然怒ってどっかいってさ〜
メールも返してくれないし
電話も出てくれないんだよぉ?
帰りの約束も破るし!
ほんとありえないって。」
美佳と………冬奈?
「遊夏の前では
“冬奈君”なんて言ってるけど
毎回“冬奈”って
呼んじゃいそうになるし…。」
どーゆーこと?
「冬奈はあたしのこと
好きなんだよね…?
あたしは…大好きだよ?」
「……俺も。ごめんな、遊夏。」
2人は俺の前で
深く…………
深く…………………
キスをした。

