「遊夏に告られたとき…」
「いや!」
お兄ちゃんの言葉を消すように
叫んだ。
もう…遊夏の話は
したくない。
“ふわ………っ”
「!!」
突然お兄ちゃんが
あたしの頭を撫でた。
「落ち着け……。
今、話をしないと…
りんは後悔する。」
どくんっ!
心臓が跳ねた。
「りんだけが傷くんじゃない。
遊夏だって…お前の気持ちを
拘束してたみたいだ…っ
って傷つく。
翼なんか現に……
傷ついてるんだろ?」
ああ…………。
本当だ。
あたしは沢山の人を
傷つける。
しかもその1人目が
最も最愛の人だなんて……

