「りん……? 彼氏、出来たんだって?」 「……え、」 突拍子な質問に 思わず固まる。 なんでお兄ちゃんが知ってるの? なんだかお兄ちゃんには 知られたくなかったかも…。 「綾から聞いた。 やっとりん、俺を忘れられた?」 耳元で聞こえる少し悲しげな声に 心が痛んだ。 「恋…、出来るように なったんだな。 ………………。 俺はまだ、出来ないんだ…。 りんしか無理なんだと思う…。」 「え…………?」