「りん!」 「え?遊夏?」 遊夏が息を切らして あたしに走ってくる。 「どうしたの? そんなに急いで…。 何かわすれものした?」 クイッと遊夏の顔を 覗き込む。 「一緒に……、帰りたくて。」 「ごめん……。 あたし、今からカラオケ……」 赤面する遊夏に 申し訳なく断る。 「………………わかった。」 遊夏はそそくさと 帰って行った。