どうやら向かいに座るこの二人は、姿こそ人間であるものの、その見かけ通りの人間ではない事は理解した。
ノアは彼等を“フューラ”と呼んでいたし、第一まず、額にもう一つ目玉があるのをこの目ではっきりと見たのだ。
人間でないらしい、少々特殊な彼等には、体温調節くらい朝飯前なのか。
「………人…じゃないんだっけ…。……フューラっていうの?」
「………“フューラ”…って…発音が違うと何か変な感じだな。…俺達はフェーラって呼んでる。お察しの通り、人間じゃねぇよ。一応獰猛な野獣だ。………言っておくが、俺は違うからな。俺は半分だけだからな。百パーセントフェーラなのはこっちだからな…」
クワッ、と突然険しい表情を浮かべ、リストはイブを指差した。
ぎゅっと唇を結び、むすっとして目を逸らす生意気な王子様はそれ以上何も言わなかった。
…勝手に部屋から出て行ったかと思いきやものの数分で、しかもご機嫌斜めな様子で戻ってきたユノ。行きは二人だったのに、何故か帰りは一人であった。一緒にいた筈のレトはどうしたのか。
「……狩人のガキはどうした?…というか、よくここまで戻って来れたな…」
「…ちょっと歩いて曲がり角を曲がったら、不思議な事にもうこの部屋だったよ。…だいぶ歩いた筈だったのに……この城、何かおかしいんじゃないの?……レトならノアと一緒じゃないかな。……………ああもう…寒いなぁ…」
それどころではない、とでも言わんばかりにユノは顔を歪めて両肩を摩る。この城に来るまで何度も野宿をし、その度に極寒というのを味わってきたが…ここは、やけに寒すぎる。国の真北に位置するためだろう。
いつもなら寒さなど、まるで気付いていないかの様に陽気に歌っているアルバスも、今はレトのマントのフードの中で縮こまり、熟睡している始末だ。
故に、ただでさえすぐに忘れてしまう雛鳥の存在が、更に意識の外へと追いやられている。このままだと冗談抜きでアルバスの存在を忘れてしまいそうだ。
ノアは彼等を“フューラ”と呼んでいたし、第一まず、額にもう一つ目玉があるのをこの目ではっきりと見たのだ。
人間でないらしい、少々特殊な彼等には、体温調節くらい朝飯前なのか。
「………人…じゃないんだっけ…。……フューラっていうの?」
「………“フューラ”…って…発音が違うと何か変な感じだな。…俺達はフェーラって呼んでる。お察しの通り、人間じゃねぇよ。一応獰猛な野獣だ。………言っておくが、俺は違うからな。俺は半分だけだからな。百パーセントフェーラなのはこっちだからな…」
クワッ、と突然険しい表情を浮かべ、リストはイブを指差した。
ぎゅっと唇を結び、むすっとして目を逸らす生意気な王子様はそれ以上何も言わなかった。
…勝手に部屋から出て行ったかと思いきやものの数分で、しかもご機嫌斜めな様子で戻ってきたユノ。行きは二人だったのに、何故か帰りは一人であった。一緒にいた筈のレトはどうしたのか。
「……狩人のガキはどうした?…というか、よくここまで戻って来れたな…」
「…ちょっと歩いて曲がり角を曲がったら、不思議な事にもうこの部屋だったよ。…だいぶ歩いた筈だったのに……この城、何かおかしいんじゃないの?……レトならノアと一緒じゃないかな。……………ああもう…寒いなぁ…」
それどころではない、とでも言わんばかりにユノは顔を歪めて両肩を摩る。この城に来るまで何度も野宿をし、その度に極寒というのを味わってきたが…ここは、やけに寒すぎる。国の真北に位置するためだろう。
いつもなら寒さなど、まるで気付いていないかの様に陽気に歌っているアルバスも、今はレトのマントのフードの中で縮こまり、熟睡している始末だ。
故に、ただでさえすぐに忘れてしまう雛鳥の存在が、更に意識の外へと追いやられている。このままだと冗談抜きでアルバスの存在を忘れてしまいそうだ。


