亡國の孤城Ⅱ ~デイファレト・無人の玉座~



…焚火の火が小さい。少し木を足そうか。

この雪国に生えている木々はほとんど凍てついているため、そのまま火に放り込めば消えてしまう。手間はかかるが焚火の真横で予備の枝を解凍して乾かして…。

そうやってようやくカラカラに乾いた貴重な枝を、何だか惜しい気もするが焚火に放り込む。

…サラマンダーが本のちょっと火を吹いてくれるだけでも全然違うのだが、無理はさせられない。


(……ここはもう原始的な手段……集団で揃って火を囲んだ方が効率が良いよな…)

…ドールは泣き顔を見られたくないかもしれないが、とにかく寒いのだ。背に腹は変えられない。

罵声が飛んでくること覚悟で、ハイネはドールとサラマンダーの囲む焚火へと踵を返した。