―――……偉大なる父上だけを、誇りに思えばいい。
僕の中に通っている卑しい血ではなく、高貴なる血だけを、誇りに。
僕の本当の居場所は………最初から…。
(………まだ見えぬ先の……孤城の…………玉座しか、無いんだ…)
王になるしか、僕には道が無い。
王者として君臨してこそ………僕は、僕でいられるんだ。
「……………ユノ…?」
急に黙り込んだかと思えば、ユノは不意に繋いでいる手に力を込めてきた。
レトは不思議に思って見上げると………何か悩ましげに眉間にしわを寄せ、瞼を閉じるユノ。
フードに隠れたその顔はあまりよく見えないが……彼の小さな声は聞き取れた。
「………………僕はね……やっぱり……不安なんだよ」
「―――」
「………王になっても、何が出来るか分からないし………王になるために生きてきたけど……僕なんかが王になっていいのかって……」
「―――」
「………でも……でもね………………不安でも何でも……僕は…王にならないといけないんだ……」
「―――」
「………………絶対………絶対だから。……………………だから僕を………守ってくれ…」
「―――」
「………………僕の敵は………皆、皆、皆………死ねばいい………殺してよ……殺して………僕が王になるために……。……………………………………レト……」
「―――」
「………ずっと…側にいて…」
「―――…うん」


