標的となる異端者二人の姿を全て捉えた狩人達の視界に。
………真っ赤な眼球が…現れた。
………目の前の、笑みを浮かべる二人の…………………額に。
何の前触れも無く突如現れた、不気味な額の目。
第三の瞳。
その存在は、彼等が普通ではない………人ではないことを決定付けるものだった。
「―――っ…!?」
一瞬怯んだ狩人達。
その一瞬の後、標的に向けていた筈の剣は何故か手元から消え失せ、弧を描きながら宙を飛来していた。
………今の一瞬で弾かれたのだ。
………目の前の、異様に長い爪によって。
―――半分、フェーラに戻ったイブはあっという間に狩人の剣を長い爪で弾き返し、隙だらけの胴体に強烈な蹴りを食らわせた。
その脇にいた別の狩人には裏拳で横っ面をはたき、その鍛えられた筋肉に覆われた肩に………齧り付いた。
…その間、僅か二秒足らず。
狩人の一人が物凄い勢いで吹っ飛ばされて地面を転がるのと同時に、肉を抉る痛みに堪え切れない悲鳴が響き渡った。
イブは肩に噛み付いたまま、顎の力だけで男の身体を放り投げた。
………牙がめりこんだ歪な傷穴から血を流しながら、男の身体は宙を舞い、大木の幹に叩き付けられた。
「………不味―い…」
牙に付着した男の血を舐めながら、イブは顔をしかめた。
リストも、イブの様に噛み付きはしなかったが、狩人全員の顔に向かって真横に爪を払い、怯んだところを回し蹴りでいっぺんに樹木の幹に叩き付けた。


