訪ねるのは逆に危険かと考え、避けていたが。
「………そりゃあ危ないかもしれないけどさ。………何にも知らないで行くと、きっと後が怖いわよ―………」
「………」
………しばし考えた末、リストは大きな溜め息を吐いた。
そして早々に地図を懐にしまいこむ。
「………いいだろう。………街はここから西の方角へ………その山沿いにある。………とにかくこの森を抜けることが先決だ」
「そうそう!そうこなくっちゃね―。いい加減お腹空いたし。暖炉の側で暖まりたいし。とにかくこの森を抜ける事が………先決…ね………。………………………………………………殺られるっ…前に!!」
イブの元気の良い掛け声と共に、二人は一斉に背後の木の幹を蹴り、それぞれ左右に転がり込んだ。
…直後、白く霞んだ上空から白いマントの男が飛来し、二人が今の今まで座り込んでいた場所に、鋭い剣を深々と刺した。
積雪が崩れ、雪の粉塵が辺りを舞う。
血飛沫を被って汚れた白いマントの男……狩人は…ゆっくりと地面に突き刺さった剣を抜き、深く被ったフードの内から、ぎらついた両眼を覗かせた。
(……わー…目付き悪っ…)
………ジリジリと間合いを取りつつ、少しずつ後退するイブとリスト。
思わず身震いしてしまう程の強烈な殺気を纏う狩人は、ゆらりとマントをはためかせ、二人を交互に見てきた。
………その後ろから、更に何人かの狩人が静かに現れる。
全員が返り血塗れで、握り締める剣にはねっとりとした血肉やら脂肪がこびりついていた。
………何なのだ。この末恐ろしい集団は。
悪魔か何かではないだろうか。


