………北へ進む度に、気温は徐々に下降し、吹雪は勢いを増し、小さな嵐の数が増えている。 獣道さえ見当たらない大地が、永遠と広がっている。 困難を極める道が、続く。 ……得体の知れない気配が、風に混じって渦巻いている。 ………今まで何とか危険を避けて旅を続けてきたが………ここから先は、避けられないかもしれない。 未踏の地。 まだ距離はあるが…。 ………『禁断の地』は、もう近い。 「―――………………弓張り月まで………あと……」 ―――…一週間。