アイラは小さく、垂れていた指を振った。
「………君等、死ぬよ?」
…四方八方から伸びる鋭利な刃と凄まじい殺気、序でに暑苦しさが一歩前まで一気に距離を詰めてきた。
…やれやれ、と肩を竦めて、アレクセイは玉座に居座る老王を見上げた。
「………本題に入る前にこの扱い………ちと酷過ぎやありませんかな…?………………一応私…王の代役として参ったのですが……」
すっかり呆れて脱力しているアレクセイに、老王は鼻で笑った。
「………だから、どうしたというのじゃ。…………貴様らを葬っても、それはこちらが言わない限り貴様らの主は分かるまい……。………砂漠の真ん中で死骸が見つかった、とでも言っておこうかの…」
「実際に砂漠で殺ってもよろしいのではないですかね?…フフフ!……ああ、しかし…砂喰いに見つかれば骨も残りませんね………あれは食に関しては貪欲ですから…」
ケインツェルは細めた目で、レンズ越しにアレクセイを見下ろした。
「………………君等の御主人の見えない所で何をやっても、どうとでも誤魔化しが利きますからねぇ~!…アッハッハッハッ!!」
「………………左様、で…」
腹を抱えて甲高い笑い声を飛ばす、この見れば見る程苛つく銀縁眼鏡に……ヒクッ、とアレクセイの顔が引きつる。
「………まずは手始めに……無礼な老いぼれ、お前じゃ」
仏頂面の老王はアレクセイを指差した。
あんたも同じジジイだでしょうが、とか一瞬思ったりしたアレクセイに、槍の刃先が一斉に向けられた。
「………………御話は結局………聞いてももらえないのですかな………?」
「………君等、死ぬよ?」
…四方八方から伸びる鋭利な刃と凄まじい殺気、序でに暑苦しさが一歩前まで一気に距離を詰めてきた。
…やれやれ、と肩を竦めて、アレクセイは玉座に居座る老王を見上げた。
「………本題に入る前にこの扱い………ちと酷過ぎやありませんかな…?………………一応私…王の代役として参ったのですが……」
すっかり呆れて脱力しているアレクセイに、老王は鼻で笑った。
「………だから、どうしたというのじゃ。…………貴様らを葬っても、それはこちらが言わない限り貴様らの主は分かるまい……。………砂漠の真ん中で死骸が見つかった、とでも言っておこうかの…」
「実際に砂漠で殺ってもよろしいのではないですかね?…フフフ!……ああ、しかし…砂喰いに見つかれば骨も残りませんね………あれは食に関しては貪欲ですから…」
ケインツェルは細めた目で、レンズ越しにアレクセイを見下ろした。
「………………君等の御主人の見えない所で何をやっても、どうとでも誤魔化しが利きますからねぇ~!…アッハッハッハッ!!」
「………………左様、で…」
腹を抱えて甲高い笑い声を飛ばす、この見れば見る程苛つく銀縁眼鏡に……ヒクッ、とアレクセイの顔が引きつる。
「………まずは手始めに……無礼な老いぼれ、お前じゃ」
仏頂面の老王はアレクセイを指差した。
あんたも同じジジイだでしょうが、とか一瞬思ったりしたアレクセイに、槍の刃先が一斉に向けられた。
「………………御話は結局………聞いてももらえないのですかな………?」


