亡國の孤城Ⅱ ~デイファレト・無人の玉座~




四年前といえば、レトは7歳。ダンテは10歳だった。

7歳というのは、一人前になるための年。つまり、狩人としての成人式にあたる年である。

一年に一度、デイファレト中の狩人が一斉に集まる、『式』と呼ばれる集会がある。
この時、7歳の子供の、一人前になるための洗礼があるのだ。
デイファレトの三大世界樹に誓いをたて、“狩人”として認めてもらえれば、狩人ならば誰もが持つ弓を賜るのだ。

当時も、7歳のレトは大勢の狩人が見守る中、洗礼を受け、晴れて“狩人”となった。



………の、だが。

















「………『式』が終わり……解散となる少し前だったか…。………マナに会い、レトとダンテを……初めて…会わせたのだが…」

「………で…?」

「…………………………………その……まあ、ダンテが………レトに………」
















背後の会話が微かだが、耳に入っていたレト。
…レトが差し出す剣に、ダンテの指先が触れるか否かという、寸前。

































「…………………………………………………………………求婚、を…」



























―――ピタリ、とレトの身体は一瞬で硬直し、ぼとりと剣を落とした。

………会話を聞いてしまったらしいダンテも、凍り付いた様に、固まった。






「………」

「………いや……あの話しはだな………………っておい!!」

滝の如き汗を流し、何か弁解をしようとしたダンテだったが、レトは無表情でこちらを向いたまま、物凄い速さで後退して行く。