「………何のつもりだよ…」
「………剣。………これ………僕…要らないし…」
………油断大敵。剣を渡した途端切られる、とか思わないのだろうか。
戦闘中とそれ以外の態度が、まるで違う。………というか、俺はこんなにボケーッとした奴に負けたのか。
ダンテは頭一つ分小さいレトを見下ろしながら、溜め息を吐いた。
「………………俺が勝手に騒いでたって事かよ。………悪かったな……」
「………」
そう言って、ダンテはレトから剣を受けとろうとした。
その光景を何気無く眺めていたユノは、ポツリと小声でザイに囁いた。
「………それでさ…。……その四年前、あの二人に何があったの?ちょっと教えてよ…」
「………はぁ…」
人事だと思って妙にわくわくしながら訊いてくる好奇心旺盛のユノ王子。
ザイは少し困り顔で頭を掻いた。
「………大した事では…ない…のですが…」
…それにしては言い辛そうなザイ。
「ダンテの単なる勘違いで…」とかブツブツ呟く彼に、ユノはマントをグイグイ引っ張って答えを促す。
「教えて教えて!お願い!焦らされるの嫌いなんだから!」
「チチチ―!」
ユノに混じって何故かアルバスまでもが足元で飛び跳ねている。
………意味は無いと思うが。
「………いいんじゃない?赤っ恥かくのはダンテだけだから構わないわよ―」
息子の世間体など気にしないマナは、豪快に笑って言った。
「………………そうか?………なら、いいが。………えー……その、四年前………」
ザイが話し始めると同時に目を輝かせて耳を澄ませるユノ。
隣りにいるサリッサも心なしか、好奇心に負けて聞き入っていた。


