亡國の孤城Ⅱ ~デイファレト・無人の玉座~



約一ヶ月。



一ヶ月とは……こんなにも早いものだっただろうか。

少なくとも、今まで生きてきた中での記憶を辿っても、こんなに早く過ぎてしまう一ヶ月は無かった。







こんなに、名残惜しい時は無かった。






何故だろう?


何故かな?


何故?







何故…。















「………せっかく仲良くなれたのに……寂しいですね」

本の少し、憂いを秘めた微笑。


………寂しいね。


寂しい。






君も、私も……寂しい。





とても………寂しい。







そうやって笑いかけてくれる時は……無くなるのか。

私はまた、独り。

寂しい。

寂しい。

寂しい。









………ああ………そうか。


そうなのか。





…どうしてこんなにも寂しいのか。

どうしてこんなにも苦しいのか。




……分かった。

分かった気がする。








…ねぇ、サリッサ。


………。




………。






………。






―――。


























「ねぇ、サリッサ」




「………はい?」












サリッサは振り向かず、ドレスの裾をジッと凝視したまま答えた。
ここにきめ細かいレースをあしらおうか?

それともさっきのリボンでいいかな?

裾の方は刺繍をしていないから、リボンの方がいいのかもしれない。

そう思いながら、サリッサは赤のリボンを裾辺りにあてた。































「好きだよ、サリッサ」