………途端。
…ガシッと、物凄い勢いで両肩を掴まれた。ひいっ!?…とサリッサは身を震わせる。
「本当に?本当に良いの?本当に貰っていいのかい?」
………。
………目と鼻の先に、お小遣いを貰ってはしゃいでいる様な少年の笑顔があった。
ドン引きする程、その瞳は輝いていて………ちょっと眩しかった。
「………はい……どうぞ…」
そう答えると、彼は雪の飾りを掲げて天井のシャンデリアの明りに照らして眺め始めた。
……よほど嬉しかったのか。そしてお気に召したのか。
「首飾りにしよう!」と宣言までしていた。
まさか……そこまで喜んでもらえるとは思ってもいなかった。
彼は呆然と眺めるサリッサに向き直り、綺麗な笑顔でポツリと言った。
そう、唐突に。心の中を見透かした様に。
「同情かい?」
ほら……彼はやっぱりそう感じている。
そんな…つもりではない。そうじゃない。
……そう言いたくて仕方無かった。だがサリッサは………静かに微笑んで、答えた。
「………同情…かもしれません」
「………そう。…………ありがとう、サリッサ。大切にするよ」
彼は同じ様に笑って、満足げに飾りを眺めながら椅子に腰掛けた。
………気を悪くした訳では無い様だ。
内心で安堵しつつ、サリッサは仕事に取り掛かった。
ドレスは、ほとんど出来上がっていた。
後は飾り付けだ。レースや飾り、リボンを何処にどうあしらうかで、美しさは表情を変える。


