………以前から思っていた、どうやっても答えの見出だせない疑問だった。
唯一の肉親を嫌うだなんて…。
それはレトにとって理解しがたい事。
赤ん坊の頃に母を失ったレトと同様に、ユノも偉大なる父を失っている。
二人共、亡くなった親の記憶など、一切無い。
頼れるのはたった一人の父親、母親。
………嫌える筈が無いのに。
「………何か……二人の間であったのかもしれない。…………………いずれにせよ、我々が詮索すべき事ではない……」
「………………うん…」
狩人は、依頼主個人に興味を抱くものではない。
狩人という存在は、ある意味別世界の生き物。本来は街の人間に関与してはならないのだ。
……今よりも身分差別の激しかった大昔は、奴隷以下と見なされていた狩人と口もきいてはいけなかったという。
そもそも狩人は、共通の言語を持たなかった。
独自の文化と伝統を貫く狩人は、差別されながらも、長い時を経てその存在を維持し続けてきた。
………そう考えると、王族であるユノの隣りにこうやって座っているのも、実は凄い進歩かもしれない。
相変わらず狩人の身分は低いままだが。
「……………ユノとサリッサ……仲良くなればいいな……」
「………何かきっかけが無い限り……何も、解決は出来ないだろう………サリッサが何かしたのか……王子が何かしたのか……………もしくは全く別の意味で………か……」


