女で、しかもまだ18歳という小娘の………大国の王。
……君臨する、女王。
一度だけ見た、あの娘とは思えない鋭利な眼光を添えた……不敵な笑みが脳裏を掠め、大臣は奥歯を噛み締めた。
………一枚上手……いや………それ以上だが、あえて表には出さない。
(…………質の悪い…ご立派な女王様な事だ。………………羨ましいくらいだ)
それに比べて我が国は…と溜め息を吐き、大臣は再度口を開いた。
「………こそこそと動いているのか、いないのか。………確証が無ければ、どうする事も出来ない。………そこで、その真意を確かめるべく、フェンネルに使いを送ろうと思う………………奴等の裏表の違いが如何ほどのものか…………探らねばな……」
近い内に何人かの使いをフェンネルに送ることに決定し、議論の的は潜伏させている兵士等の事に移った。
「………話を戻す。最初に行った通り、王族の捜索があまり進んでいない問題についてだが………潜伏班をもう一つ増やす手筈だ」
………ふと、腕を組んだまま床を睨み付けていたウルガは、ゆっくりと顔を上げた。
大臣はそのまま話を続けた。
「………城内潜伏を命じていた第1班の他にもう一つ、城付近の街や村を監視し、且つ1班と同じく城外潜伏をする班を作る。効率良くせねばならないからな」
また、兵士が遠い雪国に送られて行く。
………ウルガの足は無意識に、前へ一歩進んでいた。
「班の構成は一緒だ。班の長を一人と、伝達役を一人、後に続く兵士の数はまだ検討中だが………」
「―――参ります」


