正面に立つ敵の剣は、さほど重くは無い。
…かと言って、力を緩める事は出来ない。
………そんな微妙な重みを剣に感じながら、レトは目の前の敵を睨み付けた。
敵を見た途端呆然とした表情を浮かべ、ユノは……呟いた。
「……………子供、じゃないか……」
………そう、子供だった。
背丈はレトやユノと同じ位。歳も同じか、もしくはそれより下か。
しかも、翻るマントの内に見え隠れする身体は、手足も胴体も細い。
………子供で…しかも、少女。
どう見てもまだあどけない少女の童顔が、殺気に満ちた鋭い眼光を投げ付けてくる。
(………この娘…)
………前に一度見た事がある。
……そうだ。
…カーネリアンの死体をコム爺の所へ届けに行った……あの大きな街だ。
人込みの中で、父親らしき男に手を引かれるこの娘を、あの時確かに見た。
………親子、か。
…唇を噛み締めながら、少女は剣を更に押してきた。
刃の押し合いは、やや少女の方に優勢だ。
「………………怪我、するよ」
この忠告を聞いているのか、いないのか。
少女は更に詰め寄り、鋭利な切っ先をグッとレトに寄せて来る。
………嫌…だなぁ。
レトはゆっくりと……溜め息に似た深い息を吐き………目を大きく見開き、キッと少女を睨んだ。
―――途端、レトは構えていた剣を斜めに倒し、少女の重い剣を受け流した。
剣に全体重をかけていたのか、少女はそのまま前のめりにふらついた。
その少女に向かって、レトは思い切り蹴り上げた。
「―――ふっ…!?」
固いブーツの先が、みぞおちにめり込む。
…かと言って、力を緩める事は出来ない。
………そんな微妙な重みを剣に感じながら、レトは目の前の敵を睨み付けた。
敵を見た途端呆然とした表情を浮かべ、ユノは……呟いた。
「……………子供、じゃないか……」
………そう、子供だった。
背丈はレトやユノと同じ位。歳も同じか、もしくはそれより下か。
しかも、翻るマントの内に見え隠れする身体は、手足も胴体も細い。
………子供で…しかも、少女。
どう見てもまだあどけない少女の童顔が、殺気に満ちた鋭い眼光を投げ付けてくる。
(………この娘…)
………前に一度見た事がある。
……そうだ。
…カーネリアンの死体をコム爺の所へ届けに行った……あの大きな街だ。
人込みの中で、父親らしき男に手を引かれるこの娘を、あの時確かに見た。
………親子、か。
…唇を噛み締めながら、少女は剣を更に押してきた。
刃の押し合いは、やや少女の方に優勢だ。
「………………怪我、するよ」
この忠告を聞いているのか、いないのか。
少女は更に詰め寄り、鋭利な切っ先をグッとレトに寄せて来る。
………嫌…だなぁ。
レトはゆっくりと……溜め息に似た深い息を吐き………目を大きく見開き、キッと少女を睨んだ。
―――途端、レトは構えていた剣を斜めに倒し、少女の重い剣を受け流した。
剣に全体重をかけていたのか、少女はそのまま前のめりにふらついた。
その少女に向かって、レトは思い切り蹴り上げた。
「―――ふっ…!?」
固いブーツの先が、みぞおちにめり込む。


