小さな雪がちらつく風の中で、男のマントがゆらりと揺らめいた。
頭以外隠されていた男の全身が、一瞬…露わになった。
本の一瞬、だけ。
ユノの円らな瞳は、その鈍い光沢を、見逃さなかった。
………逞しい片手に握られた、鋭利な、剣を。
逃げろ
本能は、そう叫んだ。
分かった時には、もう遅過ぎた。
一瞬でさあっと青ざめたユノの視線の先には………クルクルと弧を描きながら空を切り裂く、眩い刀身。
銀の、刃。
それは真直ぐ、真直ぐ……こちらに……。
「―――ユノ!!」
ぼんやりとした意識下で不意に名を呼ばれ、ユノはハッと我に返った。
…途端、身体は別の強い力に引っ張られ、勢いはそのままで積雪に倒れ込んだ。
すぐ頭上を、煌めく刀身が越えていった。
両腕を突っ張り、頭に付着した雪を振り払って立ち上がろうとすると、その腕を、自分と同じ位の小さな手が掴んだ。
驚いて顔を上げた先には………。
………相変わらずの、寝ぼけた様な、少し見慣れた顔があった。
「……………立て…る…?」
いつもの様に少し遠慮がちに、しかし緊張した面持ちでレトは言った。
………なんで、君は…。
「………立つ足は持っているよ…」
ユノは苦笑混じりに答え、レトの力を借りてその場で立ち上がった。
………そしてすぐに、前方の男の方へ向き直った。
頭以外隠されていた男の全身が、一瞬…露わになった。
本の一瞬、だけ。
ユノの円らな瞳は、その鈍い光沢を、見逃さなかった。
………逞しい片手に握られた、鋭利な、剣を。
逃げろ
本能は、そう叫んだ。
分かった時には、もう遅過ぎた。
一瞬でさあっと青ざめたユノの視線の先には………クルクルと弧を描きながら空を切り裂く、眩い刀身。
銀の、刃。
それは真直ぐ、真直ぐ……こちらに……。
「―――ユノ!!」
ぼんやりとした意識下で不意に名を呼ばれ、ユノはハッと我に返った。
…途端、身体は別の強い力に引っ張られ、勢いはそのままで積雪に倒れ込んだ。
すぐ頭上を、煌めく刀身が越えていった。
両腕を突っ張り、頭に付着した雪を振り払って立ち上がろうとすると、その腕を、自分と同じ位の小さな手が掴んだ。
驚いて顔を上げた先には………。
………相変わらずの、寝ぼけた様な、少し見慣れた顔があった。
「……………立て…る…?」
いつもの様に少し遠慮がちに、しかし緊張した面持ちでレトは言った。
………なんで、君は…。
「………立つ足は持っているよ…」
ユノは苦笑混じりに答え、レトの力を借りてその場で立ち上がった。
………そしてすぐに、前方の男の方へ向き直った。


