………暗く、落ち込んでいくレトの姿を見詰めながら………ユノは、更に増していく苛立ちを感じていた。
佇むレトの肩を乱暴に押しやり、興奮が覚めないまま、震える声で怒鳴り散らした。
「…………そうだよ。………所詮は金で動く狩人……。………僕は依頼人、君らは仕事人……約束された賃金の分だけ動く……生きる事に精一杯な連中さ…。………………………………そんなものだろう?………君も」
「………」
違う。
違うんだ。
………そう言いたいのに………言葉は出て来てくれない。
生きる事に、精一杯。
皆……僕らは…必死なんだ。
たった一度の生涯を、生きるために生きている。
生きる事以外、盲目なんだ。
だけど。
だけど、僕は。
「………皆、仮面を被っている。………僕の周りはそんな人間ばかりだ…!……本当の顔を見せてくれない!隠してる!何処を見渡しても、信用出来ない無口な仮面ばかりだ!………皆、そうだ!いつだって…!」
「………僕は……」
「……君もそうだ!……君も仮面を被っているんだよ?………無意識なのかい?……………思い出してごらんよ…………君は………………僕の名前を呼んでくれた事が……あったかい…?」
………一歩ずつ後退していくユノ。
……唖然と、目を見開いて………レトは佇んでいた。


