亡國の孤城Ⅱ ~デイファレト・無人の玉座~



触れてしまった者の末路を想像しながら、ユノは顔をしかめた。

「…………光に誘われて触れてしまうと…………重度の麻痺で…動けなくなって………そのまま虫の群れに…」

淡々と答えるレトの口を、最後まで言わせまいとユノの手が塞いだ。

「分かった。注意するから…」

「骨も残らないんだよ」

「ちょっと黙りなよ君」

いまいち空気が読めないらしいレトに呆れながら、ユノは繋いだ彼の手を引いて先を急ごうとした。



………が、レトは動かない。
背後に視線を注いだまま、足を止めていた。
早く行こう、と促すユノを傍目に、レトは首を傾げる。














………サリッサがいない。