可愛らしい笑顔で「ムカつく―ムカつく―ムカつく―…」と機械の様に連呼する様子は、はっきり言って怖かった。
ジンの話題は少し控えておこうと心に決め、リストは話を戻した。
「………合流しないとなると、俺達と陛下の二手に分かれての捜索となる。陛下には…城の方へ真直ぐに向かって頂こう…。俺達は………………ひとまず、ここに向かう…」
城を差していたリストの人差し指が、そのまま南へ垂直に下降し………ある一点でピタリと止まった。
「………『神声塔』だ…」
「………何で―?行方不明の王族さん達の行き先は、御告げ通りに行けばお城なんでしょ?……ならあたしらも城に行った方が遭遇する確率が高いんじゃないの―?」
イブの意見は最もだ。確かに、王族の向かう最終地点は城。
だが…。
「………もしも、だ。………その王族が………神声塔での御告げをまだ受けていなかったら、どうする?」
「………」
………まだ?
………まだ受けていないとなると………。
「………城に向かわなければならないって事自体………知らないって?」
「……確率はある。最終地点が城であることをまだ知らないとすれば、王族はまだ今の時点で………神声塔に向かっていることになる。………まだまだ、旅の序章ってことだ。………それも考慮して、俺達は神声塔に行くべきだ。………それで遭遇出来たら、危険は少ないだろ…?」
………厄介な城へ行く前に見つけられれば、こちらとしては非常にラッキーな展開だ。
………王族がまだ、神声塔での御告げを受けていなければ、の話だが。
「……別に良いけど………無駄足にならない事を祈るわよ…」
ジンの話題は少し控えておこうと心に決め、リストは話を戻した。
「………合流しないとなると、俺達と陛下の二手に分かれての捜索となる。陛下には…城の方へ真直ぐに向かって頂こう…。俺達は………………ひとまず、ここに向かう…」
城を差していたリストの人差し指が、そのまま南へ垂直に下降し………ある一点でピタリと止まった。
「………『神声塔』だ…」
「………何で―?行方不明の王族さん達の行き先は、御告げ通りに行けばお城なんでしょ?……ならあたしらも城に行った方が遭遇する確率が高いんじゃないの―?」
イブの意見は最もだ。確かに、王族の向かう最終地点は城。
だが…。
「………もしも、だ。………その王族が………神声塔での御告げをまだ受けていなかったら、どうする?」
「………」
………まだ?
………まだ受けていないとなると………。
「………城に向かわなければならないって事自体………知らないって?」
「……確率はある。最終地点が城であることをまだ知らないとすれば、王族はまだ今の時点で………神声塔に向かっていることになる。………まだまだ、旅の序章ってことだ。………それも考慮して、俺達は神声塔に行くべきだ。………それで遭遇出来たら、危険は少ないだろ…?」
………厄介な城へ行く前に見つけられれば、こちらとしては非常にラッキーな展開だ。
………王族がまだ、神声塔での御告げを受けていなければ、の話だが。
「……別に良いけど………無駄足にならない事を祈るわよ…」


