「………ジンめぇ~!!おいしい所を持っていくなんて………許さん!!………………………………………隊長、ジンは何処ですか?」
……嫉妬の様だ。
今ジンの居場所を教えれば、彼とはもう会えないかもしれない………いや、彼なら命からがら逃げ切るか。
イブの質問を軽く流し、ローアンはリストに視線を移した。
「………用件はこれで以上だ。…リスト、頼むぞ」
「……はっ」
ビシッと姿勢を正し、リストは敬礼したが………イブは駄々をこねる子供同様に、膨れっ面でローアンを睨む。
「………隊―長―………捨てないで―」
「誰が捨てると言った。むしろ頼ってるじゃないか。…リスト、連れて行け。………詳細はまた後日伝える」
ローアンは非情にも……あっち行け、とでも言わんばかりに言い捨てた。
尚も断固拒否を貫こうと、半泣きで抗議しようとしたイブを、リストは無言で彼女の長いポニーテールを掴んだ。
飼い慣らされていない猛犬の如く暴れるイブは、ズルズルと引き摺られ、謁見の間から強引に退室されていく。
「嫌ああぁぁぁ!!隊長!!あたし嫌!!隊長の馬鹿ぁ!………あ、ごめんなさい。……でも嫌!!……ルウナ様あぁぁ!!」
徐々に視界から遠くなって行くローアンとルウナ。イブの雄叫びに気が付いたルウナは書物から顔を上げ、ニッコリと可愛らしい笑顔で言った。
「イブ、また今度あしょぼうね―」
そしてよく似た顔のこの親子は、揃って見送った。
「「行ってらっしゃ―い」」
……嫉妬の様だ。
今ジンの居場所を教えれば、彼とはもう会えないかもしれない………いや、彼なら命からがら逃げ切るか。
イブの質問を軽く流し、ローアンはリストに視線を移した。
「………用件はこれで以上だ。…リスト、頼むぞ」
「……はっ」
ビシッと姿勢を正し、リストは敬礼したが………イブは駄々をこねる子供同様に、膨れっ面でローアンを睨む。
「………隊―長―………捨てないで―」
「誰が捨てると言った。むしろ頼ってるじゃないか。…リスト、連れて行け。………詳細はまた後日伝える」
ローアンは非情にも……あっち行け、とでも言わんばかりに言い捨てた。
尚も断固拒否を貫こうと、半泣きで抗議しようとしたイブを、リストは無言で彼女の長いポニーテールを掴んだ。
飼い慣らされていない猛犬の如く暴れるイブは、ズルズルと引き摺られ、謁見の間から強引に退室されていく。
「嫌ああぁぁぁ!!隊長!!あたし嫌!!隊長の馬鹿ぁ!………あ、ごめんなさい。……でも嫌!!……ルウナ様あぁぁ!!」
徐々に視界から遠くなって行くローアンとルウナ。イブの雄叫びに気が付いたルウナは書物から顔を上げ、ニッコリと可愛らしい笑顔で言った。
「イブ、また今度あしょぼうね―」
そしてよく似た顔のこの親子は、揃って見送った。
「「行ってらっしゃ―い」」


