今度は上下に揺れた大地の身震いに、目尻で溜まっていたレトの涙が、身を投げた。
それを皮切りに、大粒の雫がとめどなく…頬を伝って落ちていく。ぼやけた視界では、もう彼の姿をはっきりと捉える事が出来ないのに。
…諦めが悪いのか、この異常に熱く火照った眼球は、瞬きすら惜しいとでも言うかの様に彼から視線を外してはくれない。
どうしても、外してはくれない。
「……………駄目、なんだ。………駄目…なんだって…。………僕は…ユノの夢を叶えたいのに………それじゃあ駄目なんだって…。……僕がいないと………たくさん…たくさんの人達の、大切なものが……僕のせいで消えちゃうんだって。………父さんも、僕に言った。………生きろって……言った…だから僕は………生きて…いかないといけないんだ。………………僕…自分で、決めたんだ。…だから…ユノ……………ごめんね………ごめんなさい……ごめんなさい……ごめん…なさい…ごめんね」
耳障りな地響きが、歪む空間が軋む金切り声が、情けない嗚咽が、この場に要らない余計な騒音の全てが。
全部、全部、跡形も無く、消え失せて。
何も聞こえない、無音の不思議な空間で、二人は見上げ、見下ろし合う。
互いの震える唇だとか、止まない涙だとか、赤く腫らした目元だとか。
見詰め合っていると、何だか鏡みたいだなって思った。
どうして僕等は今、泣いているのだろう。
こんなに傷だらけで、こんなに汚れて、夜の薄暗い中にいて、見詰めあって。
こんなに、心を痛め付けて。
どうして、今僕等は、こんな事をしているのだろう。
何でだろう。
僕等は。
こんな向かい合いなんて、したくないのに。
「………君は、変わってるね。そういうところ…初めて会った時から変わってない」
「………そうだね」
「…もう、一番最初には戻れないんだね」
「………そうだね」
「夢は同じでも、結局…同じ様に見る事は出来ないんだね」
「…そうだね」
「―――仕方ないね」
「―――そうだね」
それを皮切りに、大粒の雫がとめどなく…頬を伝って落ちていく。ぼやけた視界では、もう彼の姿をはっきりと捉える事が出来ないのに。
…諦めが悪いのか、この異常に熱く火照った眼球は、瞬きすら惜しいとでも言うかの様に彼から視線を外してはくれない。
どうしても、外してはくれない。
「……………駄目、なんだ。………駄目…なんだって…。………僕は…ユノの夢を叶えたいのに………それじゃあ駄目なんだって…。……僕がいないと………たくさん…たくさんの人達の、大切なものが……僕のせいで消えちゃうんだって。………父さんも、僕に言った。………生きろって……言った…だから僕は………生きて…いかないといけないんだ。………………僕…自分で、決めたんだ。…だから…ユノ……………ごめんね………ごめんなさい……ごめんなさい……ごめん…なさい…ごめんね」
耳障りな地響きが、歪む空間が軋む金切り声が、情けない嗚咽が、この場に要らない余計な騒音の全てが。
全部、全部、跡形も無く、消え失せて。
何も聞こえない、無音の不思議な空間で、二人は見上げ、見下ろし合う。
互いの震える唇だとか、止まない涙だとか、赤く腫らした目元だとか。
見詰め合っていると、何だか鏡みたいだなって思った。
どうして僕等は今、泣いているのだろう。
こんなに傷だらけで、こんなに汚れて、夜の薄暗い中にいて、見詰めあって。
こんなに、心を痛め付けて。
どうして、今僕等は、こんな事をしているのだろう。
何でだろう。
僕等は。
こんな向かい合いなんて、したくないのに。
「………君は、変わってるね。そういうところ…初めて会った時から変わってない」
「………そうだね」
「…もう、一番最初には戻れないんだね」
「………そうだね」
「夢は同じでも、結局…同じ様に見る事は出来ないんだね」
「…そうだね」
「―――仕方ないね」
「―――そうだね」


