亡國の孤城Ⅱ ~デイファレト・無人の玉座~



小さな行列は途切れない木漏れ日の中を歩き続け、ようやく深い森から抜け出した。


広大な黒い樹々が立ち並ぶ森から出た先には………切り立った険しい崖を背景とした空間。

―――…まず目を引くのは、崖に沿った奥にある小高い丘の上の…城。

白を基調としたそれは巨大で、美しい装飾が施された純白の城だ。
二段の丘で構成されており、城が立つ小さな丘の下は、それを囲む様に高い塔が幾つか並んでいる。



各塔の尖った屋根の先端には、大きくはためく国旗。
舞い散る葉が描かれた緑の、大国フェンネルの国旗だ。



そしてもう一つ。

ローアンの視線が自然に向けられたのは……………広大な城が見下ろす、大地。





その真ん中に堂々と立ち、空に向かって手を伸ばし、積極的に陽光を浴びる………………………巨大な樹木。




太い幹の直径は軽く五十メートル異常はある。
城のある丘を追い越して更に高みを目指す絡み付く枝からは、手の平に収まるくらいの漆黒の葉が生い茂っていた。