飽きることのないその手触りをしばし堪能していると、彼女は嬉しそうに笑みを浮かべ、決まって赤らんだ顔を怖ず怖ずと近付けてくる。
控えめに甘えてくる彼女は、少し恥ずかしそうで、しかし何処か大胆さを秘めていて、可愛い生き物もいるのだな…と苦笑を浮かべながら、唇を合わせる。
そこで彼女がしがみついてくると…それは、事に及ぶ前兆だ。
横目で外に通じる穴を一瞥し、外界の気配を探った後…再びアシュに視線を戻した。
「………………まだ………日も暮れてないぞ」
「…わ…分かってる……けど………………」
…もうお別れだから。
そう呟くや否や、半ば押し付ける様にアシュは口付けてきた。
閉じた彼女の目尻には、もう見慣れてしまった涙が浮かんでいた。
………また、お前は泣くのか。
また、悲しい顔で私を見るのか。
ザイは無言で、その細い身体を抱きしめる。
女独特の心地よい体温と柔らかさが、自分の中の何かを麻痺させていく。
私と、この娘の関係は、一体何というのだろう。
冷めた目で客観視するもう一人の自分がそんなことを思う中で、少し荒々しく、己の手は彼女の纏う衣服を外しにかかった。
『―――…ザイ、お前は…お前自身が重いと感じているのか』
『………………いいえ。………怖いと、感じております。神官殿』
『…怖い、か。………恐ろしいのか……頂点というものが』
『…頂点とは………見上げるものです。…立つものではない。立つのは、それ相応の技量と器を兼ね備えた選ばれた者。………私は………違います』
『皆、そう言うのだよ………』
控えめに甘えてくる彼女は、少し恥ずかしそうで、しかし何処か大胆さを秘めていて、可愛い生き物もいるのだな…と苦笑を浮かべながら、唇を合わせる。
そこで彼女がしがみついてくると…それは、事に及ぶ前兆だ。
横目で外に通じる穴を一瞥し、外界の気配を探った後…再びアシュに視線を戻した。
「………………まだ………日も暮れてないぞ」
「…わ…分かってる……けど………………」
…もうお別れだから。
そう呟くや否や、半ば押し付ける様にアシュは口付けてきた。
閉じた彼女の目尻には、もう見慣れてしまった涙が浮かんでいた。
………また、お前は泣くのか。
また、悲しい顔で私を見るのか。
ザイは無言で、その細い身体を抱きしめる。
女独特の心地よい体温と柔らかさが、自分の中の何かを麻痺させていく。
私と、この娘の関係は、一体何というのだろう。
冷めた目で客観視するもう一人の自分がそんなことを思う中で、少し荒々しく、己の手は彼女の纏う衣服を外しにかかった。
『―――…ザイ、お前は…お前自身が重いと感じているのか』
『………………いいえ。………怖いと、感じております。神官殿』
『…怖い、か。………恐ろしいのか……頂点というものが』
『…頂点とは………見上げるものです。…立つものではない。立つのは、それ相応の技量と器を兼ね備えた選ばれた者。………私は………違います』
『皆、そう言うのだよ………』


