「変じゃないよ。でもなんか、雰囲気が全然違うな」 「そうかな?」 話ながら歩き出す。 下駄箱へ行き、校舎を出る。 「いつもは女の子って感じだけど今日は女の人っていうか……フェロモンが出てる感じ?」 ふぇ、ふぇろもん!? 生まれて初めて言われる言葉にびっくりしてしまう。 「ないない! お兄ちゃんじゃあるまいし!」 顔の前でぶんぶん手を振って否定するあたしに、苦笑いする長谷川くん。 「あー、確かに。須田の兄ちゃんのフェロモンはスゴかったかも」 「でしょ〜!?」