やっぱり昨日のキスはなんの意味の無いものだったのだ。胸の中がキシキシ音を立てた。 いくら好きでも、一方的な気持ちだけでは何も越えられない。『家族』の枠も『兄妹』という絆も。 わかってる。 わかってたけど。 悔しかった。 どこかで期待していた分、糸が切れたように涙が止まらない。 お兄ちゃんはいつもあたしに大事なことを言ってくれない。