ツンツン立ってる髪。いつもより濃い色の大きな瞳。驚き過ぎて二度見した。 たしか家はそんなに近くないはず。通学路だったのかな? 「須田の家に行ったんだけど……留守だったから」 「え? うちに!?」 ここからあと数メートル。あの角を曲がれば我が家。わざわざ家に来てくれたの!? 「どうしたの?」 「ちょっと、話があるんだ。今、いいかな?」 その顔は真剣で緊張してしまう。