うまく説明できる気がしない。気まずくて話題を変えようとつい思い浮かんだことを口に出した。 「お兄ちゃんこそ、彼女いないの?」 「は――?」 突然の振りに驚くお兄ちゃんに構わず話を続ける。 「お父さんがお母さんと出会ったのって、23才くらいだって言ってたよね。お兄ちゃんも変わらないでしょ?」 「そう、だね」 「だからお兄ちゃんにも――」 勢いでそこまで言って自分の胸の疼きにやっと気づいた。彼女とか、ちゃんと聞いたのは初めてだ。リツさんは違った訳だけど……。