改めて言おうとして言葉に詰まる。 「あたしには」 緊張とか恥ずかしさとか複雑な気持ちが入り交じって、小さくなる声。 「は、長谷川くんがいるんだから……」 言っちゃった――。 横目でそうっと彼を見る。 まだ無表情な顔のまま。 どうしよう。 まだ、怒ってるんだよね? 途方に暮れてると、 「じゃあさ……キスしてくれたら許すよ」 そう言った。