え? お兄ちゃん?
 心臓がドキンと波打つ。

 何故か冷や汗が出るような胸騒ぎ。

「あ、う、うん。保護者だからね! 暇だったみたいで来てくれたの」

 可笑しくもないのに、
 アハハと笑う。

「一緒に回ってんの見た」

「え!? そうなの?」

「うん……仕方ないよな、俺の都合が悪かったんだから」

 そのセリフの響きはなんだかとても重くて、

 声かけてよ〜。とか軽く受け流せない空気。

「これ、見たよ」

 長谷川くんが取り出したのは、新聞?
 学校新聞? 号外?

 そんなのあったの初めて知ったよ。