「お前、俺の女に何してくれてんの?」

 え――。

 長谷川……くん?


 違う。
 この声は、

 ゆっくりと目を開ける。

「イテテっ、離せよ!」

 目の前の他校の男子の腕を捻りあげてるのは、

 間違いなく、
 あたしの、
 お兄ちゃんだった。