その色素の薄い瞳の前ではまるであたしは丸裸になった気分。

「素敵過ぎるお兄ちゃんを持つのも、大変じゃない?」

 あ、そう言う意味。

「ですね」
 なんだか複雑な気持ちので笑い返した。

 大変です。色々と……。

 でもまさか、
 こんなに凄いとは。
 お兄ちゃんって何者? 
 どんだけモテるんだ!?

 あたしはただポカンと階段の人垣を見上げるのだった。