「シュウとは友人。私には恋人がいるし、絶対ありえないから、安心して」 ハッキリと断言して優しく微笑む。 勝手に誤解した自分がすごく恥ずかしくなった。 「でも、大変よね。あんなタイプ好きになったら」 「はい、……って、え――?」 まるで何もかも見透かす瞳にドキンと心臓が鳴る。 思わず返事しちゃったけど、す、好きって……! 一人慌てるあたしを余所に 長い腕を軽く組んで階段の上を見上げる。 彼女に習って一緒に見上げた。