あたしが小学校一年生の時、

 たまに遊んでくれてた従兄弟のお兄ちゃんが、家族になった。

 秀(しゅう)にぃちゃん。
 あの頃はそう呼んでいた。

 お父さんの兄弟や他の従兄弟やはとこは遠方に住んでる家族が多くて、

 実際よく会う従兄弟は秀にぃちゃんだけだった。

 幼い頃の記憶は曖昧だけど、
 なぜか幼稚園くらいの時に一緒に遊んだ記憶ははっきりとある。

 病弱だった秀にぃちゃんのお母さん、理恵子叔母さんが長期で入院してた頃、

 叔父さんの仕事が忙しくて、数ヶ月秀にぃちゃんを家で預かっていたらしい。