【完】あたしとお兄ちゃん〜秘密の関係!?〜


 デートって、デートっていうのは……友達とは、しないよね?

 うるさく動くのは、あたしの心臓。
 思考がうまく働かなくなるから少し黙っててほしい。

 どんどん赤くなる顔。
 なんか、なんか言わないと――。
 
「あれ? あそこに居るの、須田の兄ちゃんに似てない?」

 その時、
 長谷川くんが指差す先に、
 その二人はいたんだ。

「うわっ。彼女、めちゃ美人! 二人とも美形って迫力あるなぁ……」

 振り向いた長谷川くんの動きが止まる。

「須田?」