それから僕は、いつものように19時までオンラインゲームで遊び、コンビニエンスストアに寄って帰宅した。
 自宅は相変わらず真っ暗で、知らない人が見れば空き家にしか見えない。

 玄関でクツを脱ぎながら、ふと思い出す。
 そうだ。そろそろ洗濯をしなければ、着替える服がない。
 帰宅時間が遅く休日出勤が多い父ではなく、基本的に洗濯は僕の役目になっている。

 ダイニングにカバンと弁当を置き、着ているカッターシャツを脱ぎながら脱衣場に向かう。
 いつもは御飯が先だが、ついでに今日着ている服を洗ってしまおう。

 脱衣場で服を脱ぎながら、併設された洗面所にある洗濯機に投げ込む。そして、洗濯カゴにたまっている服も突っ込み、洗剤を入れてスタートボタンを押した。

 あれ?
 その時、僕は妙なことに気付き、洗濯機の中を両手で混ぜ返した。


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